社会保険 直方病院

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 平成26年3月に骨粗鬆症センターを開設いたしました。毎日、20名以上の方が骨粗鬆症治療に来院されています。私たちは、骨粗鬆症の予防並びに治療に力を入れておりますが、まだまだ骨粗鬆症性の骨折は減っていないのが現状です。万が一、骨折を起こした場合、早期に手術を行い一日でも早い自宅への復帰ができるよう、日々研鑽し、リハビリスタッフと協力するチーム医療にも力を入れております。
 また、一人でも骨折の方が減るように、骨折の連鎖がおこらないように、直方地区の地域連携を進めているところです。いつまでも元気で長生きできるよう、骨粗鬆症センターが皆様のお役に立てればと思っております。

 現在、骨粗鬆症患者はおおよそ1280万人と言われ、男性は300万人、女性は980万人と推定されております。さらに、骨粗鬆症患者の発生数は年間約97万人と言われています。2001年、強力な治療薬であるビスフォスフォネート剤が発売され、以後、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)、PTH製剤(副甲状腺ホルモン)や抗RANKL抗体(破骨細胞分化誘導因子RANKLに対する抗体)など様々な薬剤が登場しています。これらの強力な治療薬により、大腿骨近位部骨折に関して、諸外国のほとんどで患者数が減少しています。しかし、日本は依然として増加しており、年間約17.5万人にのぼります。脊椎圧迫骨折は統計がありませんが、それ以上です。今なお減少しない理由として、約200万人しか医療機関を受診していないこと、検診率が5%にも満たないことなど、治療が十分になされていないからだと言われています。
 現在、全国平均では65歳以上の高齢者が24%ほどですが、この直方鞍手圏域は30%を超え、10年以上高齢化が進んでいるようです。骨密度が異常に低値を示す患者様もかなりいらっしゃいます。このような高齢者が、治療を受けないまま転倒されて、骨折し受診する場合が多く、一人でもこのようなアンハッピーな方を少なくしたいとの思いで、骨粗鬆症センターを立ち上げました。

骨粗鬆症とは

 “低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である”とWHOで定義されています。簡単に言えば、“骨密度が減って骨が折れやすくなること”を骨粗鬆症と呼んでいました。骨密度が低い人が骨折するのはわかりますが、なかには骨密度が高くても骨折する人がいます。そこで、骨粗鬆症は骨密度だけでは説明できないとする考えがでてきました。骨密度以外にも多様な骨折危険因子の存在が明らかになり、現在は、“骨粗鬆症とは、骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患”とされています。骨強度(骨の折れにくさ)とは、骨密度+骨質で表され、おおよそ骨密度が70%、骨質が30%関与していると考えられています。この骨質の低下に関与するのが生活習慣病だといわれ、近年、骨粗鬆症と生活習慣病との関連が示されております。


大腿骨近位部骨折

大腿骨近位部骨折術後

骨密度とは?

 単位当たりの骨の量が骨密度です。骨密度測定器を用い、DXAと呼ばれる方法で検査をします。

骨密度の低下とは?

 骨は骨吸収と骨形成を繰り返しています。骨吸収と骨形成が同じ量であれば、骨に変化はありません。エストロゲン[女性ホルモンの一種]は破骨細胞(骨を削る細胞)の分化・成熟を抑制し、破骨細胞活性を抑制します。すなわち骨吸収を抑制していますので、エストロゲンが欠乏(閉経)すると破骨細胞の活性化を誘導(骨吸収が亢進)し、骨吸収が骨形成を上回り骨密度が低下します。さらに、加齢に伴う骨芽細胞(骨を作る細胞)機能の低下およびそれに伴う骨形成の低下も関与しています。

骨質とは?

 骨の素材としての質である材質特性と、その素材を元に作り上げられた構造特性(微細構造)により規定されます。骨基質を合成する細胞機能や骨基質の周囲の環境、また、ビタミンDやビタミンKの充足状態により変化します。

骨質の低下とは?

 骨は鉄筋に相当するコラーゲンとコンクリートに相当するミネラル成分からなっています。コラーゲンは、骨強度に大きく寄与しています。コラーゲンの強度を規定しているのが、隣接するコラーゲン同士をつなぎ止める構造体であるコラーゲン架橋です。加齢に伴い、コラーゲンは減少し、コラーゲン架橋が悪玉化します。悪玉コラーゲン架橋は酸化や糖化で増加し、コラーゲン繊維を脆弱化させます。悪玉コラーゲン架橋化を促進する因子として、加齢、酸化ストレスの増大、糖化反応の亢進(持続的高血糖)などがあげられます。酸化ストレスを高める要因として、加齢、閉経、生活習慣病因子(動脈硬化、血中ホモシステイン[アミノ酸の一種]高値、糖尿病、慢性腎臓病)があげられています。さらに、ビタミンDやビタミンK不足も骨基質を変化させます。

糖尿病では…
高血糖状態で蓄積される終末酸化産物(AGEs)がコラーゲン架橋の質的量的変化や骨芽細胞機能異常をきたすことから骨強度を低下させます。さらに、ビタミンB6欠乏に伴うホモシステインの増加は、炎症や酸化ストレスの亢進を介して骨脆弱性へ関与しています。糖尿病があるだけで、大腿骨近位部骨折のリスクは非糖尿病患者の1.4〜1.7倍ともいわれています。
脂質異常症では…
酸化LDL(悪玉コレステロール)が骨形成の抑制に作用している可能性があります。中性脂肪が高いと骨密度が低いというデータもあります。
慢性腎臓病(CKD)では…
ビタミンDの活性化障害が生じ、ホモシステインや酸化ストレスが増加することから、骨の脆弱性に関与しているといわれています。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)では…
慢性炎症、喫煙、低体重、低酸素血症、ビタミンD不足、ステロイド使用などの関与が考えられています。

骨粗鬆症の対処法とは?

X線骨密度測定装置 米国HOLOGIC社 Discovery Wi

 なにはともあれ、食生活です。カルシウムやビタミンDを多く摂るようにします。乳製品、大豆製品、小魚類、青魚類、緑の濃い野菜、海藻類などです。次に運動です。散歩や、太極拳などが有効だといわれています。この運動は骨密度の増加に役立ちます。骨質のためには、先に挙げた生活習慣病因子の改善が大切です。高血圧、糖尿病、高脂血症の治療やお酒の多飲の是正、禁煙なども必要です。
 転倒や尻もちで骨折するので、これを防ぐことも大切です。転倒防止のために、用心することはもちろんですが、手すりの設置や段差の解消などの自宅改修や杖を使うこと、また、下肢や腰回りの筋力トレーニング、バランス感覚の強化も大切です。

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